サブリースとは、転貸を目的とした一括借上のことをサブリースと言います。物件の大家さんから一括して部屋を借りて、それを入居者に貸すシステムです。一括して借りてくれるならいいシステムだと思うかたも多いと思いますが、しっかり契約内容を理解していなければ、大変なことになります。家賃保証35年などのうたい文句でサブリース契約を結び数年で家賃を下げられ、大家がびっくりして揉めると言うことを多く聞きます。
今回は、不動産賃貸業を始めて4年の私がサブリースについて、詳しく解説してメリットを把握してもらうことにより、サブリースを有効活用することができると思います。
サブリースとは?
サブリースとは、不動産管理会社が転貸を目的とした一括借上のことをサブリースと言います。
契約には35年間と言う長期の契約があるが、長期的に大家の利益を保証する契約ではないので、十分に注意する必要があります。
一括借上とは
不動産管理会社が大家から土地、建物をサブリースで借上げ、運営・管理を一括に引き受ける賃貸システムを一括借上と言います。
サブリースのメリットとは?
サブリース契約をすることで、下記のメリットがあります。
物件を一括管理をしてくれる。
不動産管理会社が一括管理してくれるので、知識がなくても物件を建てることができたり、保有することができる。また、入居者に対しての対応等もすべて、不動産管理会社が行ってくれるため、大家が対応する必要がない。
空室や家賃滞納リスクを回避することができる。
物件に空室があっても空室分や家賃の滞納があっても、保証され大家に家賃は支払われる。このため、大家は物件にある空室数に限らず、一定の家賃収入を得ることができますが、満室時の80%程度を保証する不動産管理会社が多いようです。
原状回復費や広告費を軽減することができる。
不動産賃貸業において、入居者の入退去を行うと多くの費用が発生します。入居者の入居が決まった際は、仲介業者に広告費を支払います。退去後に部屋をリフォームする原状回復費を支払う必要があります。
これらの費用もサブリース契約においては、不動産管理会社が支払う金額が多くなり、大家は費用を抑えることができメリットになります。

サブリースのデメリットとは?
サブリース契約をすることは、メリットばかりではありません。デメリットも存在します。デメリットは下記のとおりです。
サブリースは収益性がさがる。
サブリースの場合、大家と入居者の間に不動産管理会社が入ります。よって、入居者の支払う家賃から、不動産管理会社の取り分が引かれ大家に家賃が支払われます。家賃の保証率は80%程度が相場といわれています。
よって、自分自身で運営するよりか利回りも低くなりますので、満室運営に自信があるのであれば、サブリースをする必要はありません。
一定期間ごとに家賃の見直しがある。
家賃が安定的に入ってくるサブリースですが、同額の家賃がずっと続くわけではありません。多くは場合は家賃の見直しが2年ごとに行われ、家賃が下がることがほとんどです。
この家賃保証の見直しにより、トラブルが発生したことが問題視されています。
サブリース利用時の問題点とは?
サブリースの問題点はサブリースをする運営会社が悪質であったり、勧誘方法が問題になっているので、十分注意する必要があります。
家賃は長期間一定ではないにもかかわらず、数十年一定の家賃を保証するかのように勧誘されている場合が多々ある。
サブリース会社が借地借家法による保護を受けている。
家賃保証35年や契約10年更新などの契約をサブリース会社(不動産管理会社)は基本的に守る必要はなくいつでも減額請求を行うことができる。
借地借家法により、大家からサブリース契約の解除をすることは難しいが、サブリース会社(不動産管理会社)から契約を解除することは簡単にできる。
大家側から契約を中途解約すると高額な違約金を請求される場合がある。
まとめ
いかがだったでしょうか?サブリースについて詳しく解説してきましたが、サブリースはマイナスイメージが多いですが、自分が検討しているサブリース会社の内容をしっかり押さえ理解することができます。
サラーリンマン大家やお忙しい兼業大家にとってはサブリースは最適な契約ですが、しっかりと良し悪しを判断して運営していただければ幸いです。
